市街化区域とは?~メリットとデメリットをご紹介します📚
2021.04.10皆様こんにちは。設計の村上です。
今回は少し難しいお話ですが、土地計画法の市街化区域についてご説明させていただきます。
○都市計画法第7条
1項 “都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができる”
2項 “市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする”
3項 “市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする”
このように都市計画法に基づいて市街化区域と市街化調整区域に線引きすることによって、市街化を促進させる部分と市街化を抑制する部分を区別し、効率的に都市形成を促すことが出来ます。そのような事情があるために、原則的に市街化調整区域には建築が出来ないのです。
○市街化区域のメリット
- 市街化区域は市街化を促進すべき地域であるために、だれでも建物を建築することができます。
- 市街化区域は人々が生活するために便利な環境が整っているため、鉄道や主要道路などが程近くに整備されている場合が多く、交通の便が良い物件が多いです。
- 市街化区域は基本的に人が住むのに適した地域が整備されているため、上下水道やガスや電気などのインフラが整っている場合がほとんどです。
- 市街化区域は誰でも建物の建築が出来るため、当然買い手となる対象の人も多いです。そのため物件を売却する際にも比較的売却しやすくなっています。
市街化区域のデメリット
- 市街化区域では固定資産税の他にも都市計画税が徴収されます。都市計画税がかからない市街化調整区域と比べると、税制面ではどうしても市街化区域の方が高くなってしまいます。
- 市街化区域に家を建築しようとする場合、建築基準法に則って一定の防火性や耐震性が求められます。そのため、条件を満たすように建築しようとしてコストがかさむ可能性があります。
- 市街化調整区域に比べて市街化区域は最低敷地面積が小さく設定されている為、敷地面積が希望よりも小さくなってしまう可能性があります。
- 市街化区域は多くの方にとって需要がある土地となっているため、物件の価格が高くなりがちになってしまいます。それが標準的な値段であるといえばそうなのかもしれませんが、値段を抑えたい方には市街化調整区域の物件がおすすめです。
以上が市街化区域のメリットとデメリットになります。
デメリットがあるなら、「市街化調整区域」にしたい!と思われる方が多いと思いますが、上記で少し記載しているように、市街化調整区域とは”原則的”に建築をすることが出来ません。
この”原則的”が厄介で建築することも可能なのです❕❕
ただし「市街化区域」と同じように、市街化調整区域にもメリットとデメリットがあります。
また次回以降にそのご説明をしていきたいと思います。
では次回の更新をお楽しみに🎵