最近話題の『ウッドショック』について🌲

2021.05.22

皆様こんにちは。設計の村上です。

今日のテーマは最近ニュースでも取り上げられている「ウッドショック」についてです。

日本は木造住宅のシェアが高いので、これから建てられる方に関しては、ものすごく影響がある世界的なトピックになります。

 

ウッドショックが発生した1つ目の原因が「世界的な建築木材の需要増加」です。

コロナが流行し、おうち時間が増えた影響で、日本でも最近は都心より郊外の広い一戸建てを選ぶ人が増えてきています。

もちろんこの流れは、日本だけではありません。

アメリカ・中国などの2大国でも木材需要が拡大し、世界の主要な建築木材が高値を更新しているのです。

つまり、建築木材は世界各国で奪い合いの状態になっています。

一方で今の日本は、他国と競り合って材木を獲得するだけの財力や国力がありません。

通常価格で大量に木材を購入できるアメリカや中国には競り合っても勝てないので、日本まで建築木材が回ってこないのです。

 

 

ウッドショックが発生した2つ目の原因が、「コンテナ不足」です。

木材を海外から日本へ運ぶためには、大量のコンテナが必要になります。

しかし、コロナでステイホームが広がり巣ごもり需要が増え、世界的なコンテナ不足が起きているのです。

さらに3月にスエズ運河で大型コンテナ船の座礁事故が発生した影響で、ますます日本へのコンテナ輸送の遅れが心配されています。

つまり、例え日本が木材を購入できたとしても、コンテナ不足で日本まで木材を運べない状況ができあがってしまっているのです。

 

 

今後の住宅購入予定者に起こる悪影響は、「家が建てられない・買えなくなる」点です。

現在、住宅業界ではいつ建築木材がどのくらいの値段で仕入れられるか先行き不透明な状態になっています。

つまり、注文住宅を希望される方は、良い土地が見つかってもいつ家を建てられるか分からない状態になる可能性が高いです。

建売であっても、建築木材がなければ工期がどんどん遅れて、引き渡しがいつになるのかわからない状態になってしまいます。

それ以外にも需要増大に対して供給量が追い付いていないので、当然ながら材木の価格上昇につながっていきます。そうなれば建築コストの増加にもつながります。

 

何にしても、これからの家づくりに関しては、価格や納期の面でお客様に忍耐を強いることが出てくるかもしれません。でも、そういうことも一緒に乗り越えていこうというのが家づくりの次フェーズになると思います。

 

 

では次回の更新をお楽しみに🎵